2017/1/28 開設プレ事業【第1弾】 ワークショップ編 「豊中がもし100人の村だったら」

「(仮称)とよなか大学院」開設プレ事業【第1弾】ワークショップ編

テーマ:豊中がもし100人の村だったら
ファシリテーター:とよなかESDネットワークの皆さん
日 時:2017年1月28日(土)14:00~16:40
会 場:千里保健センター 健康教育室

5月開講にむけて準備を進めている「(仮称)とよなか大学院」。検討しているカリキュラムでは、ワークショップの時間を多くとっています。今回のプレ事業では、その一部を体験していただくために企画しました。
「世界がもし100人の村だったら」(池田香代子編、2001年)という絵本をベースに開発教育協会が作成したワークショップの教材があります。この地域版ということで、とよなかESDネットワークの皆さんに「豊中がもし100人の村だったら」というオリジナルのワークをつくってもらいました。
この日の参加者はスタッフ含め総勢35人。0歳のお子さまと共に参加された方からご高齢の参加者まで多様な顔あわせとなりました。初めてワークショップを体験される方も多く、ちょっと緊張した面持ちで始まりました。

 1、アイスブレイク

(1)部屋の四隅

緊張した面持ちで集まった皆さん。まず緊張をときほぐすために「部屋の四隅」というワークを行いました。「部屋の四隅」とは、部屋の四つのコーナーを「とても当てはまる」「まあまあ当てはまる」「あまり当てはまらない」「全く当てはまらない」と設定し、いくつかの質問に対して参加者が自分の考えや思いにもっとも近いところに移動するというアクティビティ。

この日は、

  • 今の気分は?
  • 寒さは好き?
  • 「世界がもし100人の村だったら」というワークショップについて

などの質問が出されました。

(2)世界がもし100人の村だったら

まず円形に並べられた椅子に座り、世界の人口についていくつかの3択形式でクイズを行いました。

  • 現在の世界の人口は?
  • 1970年の世界の人口は?
  • 2050年の世界の人口は?

次に、ひとり1枚ずつ配られたカードを配り、そこに書かれている役割に応じたアクティビティを行いました。

  • あなたは、大人? 子ども? 高齢者?
  • カードに書かれている言葉で挨拶してみましょう!

近年、急激に人口が増えていることや、世界全体と日本では年齢構成が大きく異なること、世界全体では中国語やスペイン語を母国語としている人の割合が多いことなどを感じることのできるワークでした。

 

2、豊中がもし100人の村だったら

ここで、1グループ4~5人、全部で6つのグループをつくりました。
まず、「日本がもし100人の村だったら」(池上彰著、2009年)という本の中から、いくつかのトピックを紹介しました。
次に、「豊中がもし100人の村だったら」というテーマで、豊中市の人口、世帯数、世代別人口構成、外国人数、長く学校を休んでいる生徒、失業者数、生活保護世帯、保育所の待機児童数、要介護者数、緑被率、空気の汚れなどについて紹介がありました。
以上をふまえ、グループワークを行いました。

<1>

事前に配布したA3の用紙を4つに折り、

  • 左上に「気になった数字、データ、テーマ」
  • 右上に「気になった理由」 を書きました。(個人作業)

<2>

自己紹介を兼ねて、自分がA3用紙に書いた内容についてグループ内で紹介しあいました。
グループ内の他のメンバーは、感想や関連する情報などを付箋に書いて、紹介した人に渡しました。もらった付箋は、A3用紙の左下に貼りました。
出された意見をもとに、お互いに意見交換を行いました。(グループ作業)

<3>

今日のワークをやってみて、「もっと調べてみたいこと」や「もう少し学びたいこと」、ここにはないけど「もっと知りたいこと」をA3用紙の右下に書きました。(個人作業)

<4>

A3用紙を見せあいながら、お互いに紹介しあいました。(グループ作業)

<5>

各グループで話し合った内容をグループ毎に発表し、全体で共有しました。子どものこと、介護のこと、環境のこと、地域の居場所づくりなどなど、出された話題は多岐にわたりました。ところが話し合いを行っているうちに、はじめは全く関係ないと思われるようなテーマでも色んなところでつながっていることに気づいたという感想が複数のグループから報告されました。

 

3、まとめ

まとめとして、学びあいの場としての「(仮称)とよなか大学院」についてコメントがありました。

  • 今回、体験してもらったプログラムは「ESD(持続可能な開発のための教育)」に基づくもので、それは「(仮称)とよなか大学院」にも通じるものです。
  • 国連の場では「SDGs(持続可能な開発目標)」が掲げられていますが、それぞれの地域での学びあいの場が増えていくことが、世界規模での問題解決につながっていくのです。
  • 地域の課題はとても多様で複雑です。しかし、互いにつながっているということも今日の発表からも聞かれました。これまでは分野別に取り組んでいたことも、これからは互いの学びあいが必要な時代にきています。

最後に「(仮称)とよなか大学院」のご紹介をし、本プレ事業を終了しました。参加者の皆さんからは、とても楽しかったという意見が多く寄せられ、5月からの講座をぜひ受講したいとのご希望も聞くことができました。