2017/9/23 第10回(理論編⑤)【公開講座・第5回】いいところも悪いところもすべて包み込む社会をつくる

第10回(理論編⑤)【公開講座・第3回】 
テーマ:社会的排除と包摂

タイトル:いいところも悪いところもすべて包み込む社会をつくる
講 師:樋口麻里さん(大阪大学大学院人間科学研究科助教)
日 時:2017年9月23日(土・祝) 14:00~17:00
会 場:とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ  セミナー室1

 

 第5回目の公開講座の内容は、THE BIG ISSUE ONLINE Webマガジン(2018年3月23日の記事)で取り上げられました。講演の内容はこちらをご参照ください。
 講義の後には、グループワークと質疑応答が行われました。その一部を下記に紹介します。

【グループワーク:身の回りにある社会的排除について、できそうなことを考える】

 塾生と一般の参加者がまざって、4~5人のグループを6組つくり、以下の項目について話し合い、模造紙にアイディアを書き出していきました。

  1. これまでに出会った、あるいは聞いたことのある身近な社会的排除の例(できるだけたくさん!)。
  2. 「1.」について、これまで自分がやってみたこと(声をかけたなどでよい)。
  3. 今後できそうなこと、やってみたいこと。

 話し合った内容についてグループ毎に発表し、樋口さんよりコメントをいただきました。

【質疑応答】

質問:講義の中で紹介された、フランスでの精神障がいをもつ人を家庭で受け入れる取り組みについて、その名称を教えてください。

樋口さん:“L’accueil familial thérapeutique (AFT)”です。フランスにはさまざまな里親(里家庭)のプログラムがあり、日本のように子どもを受け入れるものもあります。

 

質問:「自分は排除されてもいい」とか「特定の人を排除してもいい」というような人がいた場合、どうすればよいでしょうか。

 樋口さん:「排除するよりもみんなで協力し合ったほうが、より生きやすい社会になる」と多くの人が思うことが重要だと考えています。排除する社会では、いつ自分が排除される側に回らないとも限りません。そうした社会は息苦しく、生きやすい社会とは言えないでしょう。排除より協力したほうが安心して暮らせるという考えが浸透することで、社会が少しずつ変わっていくのではないかと考えています。